タイ就職の内定競争倍率は上昇中!その理由とは?

2

こんにちは、アデコタイランドの前田健太です。タイで日本人の方のお仕事探しのお手伝いをし始めてから丸4年が経とうとしています。タイに行こうと思い立った日の事を今でも鮮明に覚えているのですが、月日の経過の早さには本当に驚かされます。。。。これまで色々な方の就職のお手伝いをさせて頂きまして、私が担当している企業様で就職が決まられた方の数を先日数えたところ、300人を越えていました。そしてアデコタイ入社5年目に突入しようとしている今、何の節目という訳でもないのですが、ブログの記事を開始する事になりました。これを機に私が入社した前後ごろから今までの、タイでの日本人の就職事情の変遷についてお話をさせて頂こうと思います。

一言で申し上げますと、私がタイに来た頃と比べると、タイ就職の難易度は非常に上がっております!これには以下の二つの要因があると推測されます。

  1. 需要(求人)が減った
  2. 供給(求職者)が増えた

非常にシンプルな話なのですが、それぞれ以下に説明をさせて頂きます。

需要(求人)が減った

私が入社した、2012年頃は当時政府が行っていた優遇税制の影響もあり、タイは自動車産業の調子が良く、好景気特有の求職者にとって有利な市況でした。いわゆる“売り手市場”というものですね。

しかし、その “特需”はいったん終息し、車の需要にブレーキがかかってからは自動車産業が要といっても過言ではない日系企業の勢いが落ちてしまいました。ただ需要が減ったという表現は少し語弊があるかもしれません。といいますのも弊社に入ってくる求人数自体もそこまで減っている訳ではないのです。大きく変わったのは求人の傾向でして、“増員採用”が減った、いう表現のほうが適切かもしれません。求人の性質が以前は “増員”が募集背景であることが多かったのですが、現在は駐在員帰任や既存スタッフの退職による“欠員補充”の為の求人が増えています。一見すると求職者にとって影響がないように見えても、実は大きな影響があります!

企業が採用に慎重になっている?!

私が入社した2012年当時を振り返ると、企業が人を選ぶフィルターが今と比べると全然緩かった、というのが本音です。企業は景気が良い時に増員をする際はこんなに緩いものなのか。。。と。色々とゆとりがあるのでポテンシャルがありそうな方をどんどん採用していきます。加えて非常に当たり前な話なのですが、増員採用は新規の採用であり、過去に同じポジションで採用をした事がない訳です。そもそも論なのですが、欠員補充なら以前にそのポジションに人がいたので採用方針や方向性がある程度定まっています。ただ増員は採用する人物像が見えていないケースが多く、どうしてもどんぶり勘定になりがちで、好景気特有の現場のいけいけな空気感と相まって、“ゆるい選考”に拍車がかかります。

一方で、現在の採用で多いケースは現地採用の退職者や駐在員の帰任により発生する欠員の補充なのですが、こういった場合は要件がピンポイントである傾向が強く、特に駐在員の穴埋め要因に関しては要求が非常に高いケースが多いです。その上景気が冷え込んでくると企業内部にもいわゆる自粛ムードが漂ってしまい、それがより採用活動を慎重にさせる、という悪循環を生んでしまいます。

上記のような理由から、求人数が同じであったとしても、状況は似て非なるものとなります。そんな中、昨今よりタイ就職の難易度を高めている要因が求職者サイドにもあるのです。

供給(求職者)が増えた

私の感覚値だけではなく、弊社の登録者の数からも言えるのですが、タイでの就職希望者は増えています!2012年頃と比べても弊社のWEBサイト経由で登録される方の数は    1.8倍近くになっております。弊社のSEOがうまくいっていて、登録者が増えている!ということなのであれば非常に喜ばしい話なのですが、弊社のWEBサイト以外からの流入(他の媒体)に関しても同じことが言える為、要因は日本の皆様のマインドセットの変化にあると考えています。

  1. 日本国内の閉塞感
  2. グローバル志向をもった日本人人口の増加
  3. 国際結婚や国際恋愛に対する敷居やLCCの登場による国際移動の敷居の低下等
  4. 日本国外で生活をする、ということへのハードルの低下等

(何を隠そう弊社の多田も近々タイ人の女性と結婚を予定しております。)

複合的な要因で、“日本人だから日本で一生暮らす”、という常識が常識でなくなってきているのだと思われます。また、特にタイは日本人にとって一番住みやすい外国だと私は思っています。タイに渡った和僑による海外生活の薦めなる布教活動も相まって、日本国外にいざ飛び出さんとする猛者が増加している様にも感じます。

ちなみに弊社、紹介キャンペーンなるものをやっておりまして、詳細はリンクをご確認頂ければと思うのですが、紹介頂いた方が弊社経由でお仕事を見つけられた場合5000バーツを贈呈させて頂いているというものです。実は私が過去に担当をさせて頂いた方々でタイで就職された方々がお知り合いを紹介して下さるケースは非常に多いです。たくさんの方を紹介して下さる方に何故そんなにタイで就職をされたいお知り合いが多いのですか?と聞いたところ、知り合いが多い訳ではなくて、タイの良さを知り合いに話しているだけです、という返答を頂いたことがありました。そのようにタイが魅力的だからこそ、年々就職希望者は倍倍ゲームのように増えている訳です。

売り手市場から買い手市場に

さて閑話休題、上の1)需要(求人)が減ったで申し上げた通り、企業側は採用に慎重ムード、それに対して2)供給(求職者)が増えたのように求職者は増え続けています。その結果、現在は需給バランス的に以前と比べると買い手市場になっているのです。

内閣府が景気動向指数として公表する指数のうち一つである“一致指数”というものの中で、“有効求人倍率”というものがありますが、タイ版有効求人倍率(アデコ調べ)があるとしたら、2012年が1倍だとすると2015年は0.5倍に下がっている感じでしょうか。

つい先日、過去(2013年)にクライアントに送信していたメールを訳あって漁っていたのですが、その中に私がクライアント宛に送った以下の様なメールがありました。

非常にこだわりの強い企業様に対して。。。“求職者より求人数が多い現在の様な売り手市場においては、いわゆる“売り手人材”のみを追っていると採用に至らない、というケースも少なくありません。つきましては選考対象とする人材の層を広め、緩和できる要件があるかを確認させて頂けたらと思うのですがいかがでしょう。

地方の企業様からの人材紹介に関する催促メールに対して。。。“なかなかご紹介が出来ておらず申し訳ございません。登録者の方が皆様バンコクでの勤務を希望されていらっしゃって、現在の様な売り手市場ではなかなかバンコク郊外での勤務に関して応募が募れないというのが現状です。“

実は今では圧倒的な買い手市場になっているのでこのようなフレーズを言うことはなくなっています。そして私は今後もこのような傾向はより顕著になっていくと予想をしております。以前は未経験の方でも若手であれば名立たる大手企業に営業として入社出来るケースが多々あったのですが、現在はそういうケースが減ってきています。

国内企業の新卒の就職偏差値に関する考察が活発に議論されていますが、海外の国別就職偏差値なるものがあるとすれば、タイはこれから高まっていく一方かもしれません。

思い立ったが吉日?!

私がタイにいる4年間だけで就職状況はだいぶ変わってしまっているので、上記のように今後も買い手市場な市況に拍車がかかると考えると、タイでの就職は早いほうがいいのかもしれません。そして私はこの傾向はタイに限ったことではないと予想しております。つまり海外就職という括りでも同じことが言えるのです。例えばベトナムはタイと比べると有効求人倍率が現時点では高く、割りと穴場なのではと感じているのですが、ベトナムがタイのようになるのは時間の問題の様に思うのです。ベトナムに限らず海外就職に関して競争率が高まると考える理由は以下の3つです。

外に飛び出す人の増加

まず上記で申し上げましたような理由から、日本を飛び出そうとする日本人の方はこれからも増え続ける可能性がある為です。

受け皿の数は横ばい

一つ目の理由に対して日本人を採用する企業側の受け皿が増えるのかというと、これは日系企業が海外でどれだけプレゼンスを強めれるか、ということに比例します。何故なら現地で日本人を採用するニーズというものは日系企業の対応要因としての需要が発生した上での産物である為です。しかしながら、ご存知のとおり現在の日系メーカーの海外や国内マーケットでの攻防戦は残念ながら善戦しているとはお世辞にも言い難い状況です。少なくとも劇的にプレゼンスが増す、ということは期待出来ないのではないかと思われます。

余談ですが追い風が現地採用組にあるとしたら、それは現地支店のローカル化に伴う駐在員数の縮小の流れです。これは非常に大きなマーケットな訳ですが、ただそのほとんどは営業やエンジニアではあるのですがこれは非常に大きなマーケットであると考えます。

グローバルな競争過多

また現在のグローバルな規模での過当競争は違う場面でも起こっています。日本語が要求される求人の競争相手は日本人だけではないかもしれません。現在日本人の求人として入ってきた求人も日本語が喋れる台湾や韓国の方で決まるケースが増えてきています。求人の椅子取りゲームは日本人だけではなく、外国人も加わってきている訳です。

難易度が上がっていく海外就職

今は日本人の活躍出来る場が海外にたくさんありますが、上記のように、いつか海外就職も敷居が高いものになる日が来るのではないのかと私は予想している訳です。海外でキャリアを積むべきか否か、悩まれていらっしゃる皆様、いつ就職をされるんですか?今でしょ!(死語)

ABOUTこの記事をかいた人

前田 健太

1986年にアメリカのニュージャージー州で生まれ高校1年の時に日本に渡る。同志社大学を卒業し、新卒で入社した証券会社にて2年、その後転職し人材系の会社にて1年半程勤める。2012年7月に渡タイしアデコタイでの勤務を開始。