【※追記あり:2016年12月28日時点】追悼ムードのタイ バンコク 旅行/滞在者はどんな服装をしたらいいの?


Posted on Dec 28, 2016



2016年10月13日にプミポン国王が御崩御されてから、タイ全体が悲しみに包まれています。プラユット暫定首相は国王の死を「すべてのタイ国民にとって大きな損失だ」と話し、今後1年間を服喪期間として派手な服装を控えることなどをテレビを通じて国民に呼びかけました。政府職員には1年間の喪服着用が命じられているそうですが、国民はこの限りではありません。しかし、わたしの感覚値ではありますがバンコクの街を行き交う半数以上の人が黒い服を着て喪に服しています。このような追悼ムードの中、タイに滞在をされる方も多くいらっしゃると思いますが、今日はどのような服装で過ごせばいいかについて記事を書かせて頂きます。

※追記あり (12月28日現在)

旅行者、滞在者はどんな服装が相応しいの?


現在多くのタイ国民は弔意の印として黒や白色の服を着用しています。タイに滞在する旅行者や滞在者に関して、タイ国民同様政府からの服に関しての規定はありません。ですのでもちろん強制ではないですが、タイにいる限りは公共の場に出られる際には国王への哀悼の意を示す為に落ち着いた服を着ることが無難であると言えます。

タイ政府観光庁はこのように注意を促しています。

 

 

 

 

 

 

 

多くのタイ国民は弔意を表すため、黒または白の衣服を着用しています。これは強制ではありませんが、可能であれば外出時には暗めの色の礼節をもった衣服をお召しになる事をお勧めします。


更新情報:プミポン・アドゥンヤデート国王陛下服喪期間中にタイをご訪問される皆さまへ(10月18日現在) タイ国政府観光庁

では具体的にどのような服を着るべきなのか、職場のタイ人に教えてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

女性:


全身黒色、または上下どちらかが黒色であればベスト。
もしなければダークトーンの落ち着いた色の服を着た上で喪章のリボンをつけると良い。
また、丈の短いショートパンツやスカートは良くない。
ユニフォームがあれば着用した上で喪章リボンをつけるべき。

 

 

男性:


全身黒色、または上下どちらかが黒色であればベスト。スーツはOK。
もしなければダークトーンの落ち着いた色の服を着た上で喪章リボンをつけるべき。
フォーマルな場に出ることがあれば、黒いネクタイをつけると良い。
ユニフォームがあれば着用した上で喪章リボンをつけるべき。

 

 

子ども:


あまり気にしなくていいが、出来たら黒い服が良い。

 

 

避けた方が良い服装:


赤やピンク、黄色など派手な色や柄の服。特に赤は反王室と捉えられる可能性があるそうなので絶対に避けてください。黄色はプミポン国王のイメージカラーではありますが、現在は相応しくないようです。派手な格好をすると悪目立ちしてしまいます。女性は丈の短い服も避けて下さい。

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街ではこのような服が売られています。

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襟付きのシャツでなくても、黒色であれば問題ありません。

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子ども服も喪章リボンがついています。

 

 

喪章リボン


様々な形の喪章リボンが街では配られたり売られたりしています。こちらはどこにつけるか決まりはないそうですが、左胸や左肩につけると良いそうです。黒い服を着ることがベストですが、もし相応しい服がない時にはこれを着用しておけば敬意を示すことが出来ますので、タイに滞在されるならば少なくともひとつは手に入れておくと良いでしょう。

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女性向けの喪章のリボン

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女性男性兼用の喪章リボン

 

 

友人の失敗談:黒い服を着ておらず注意を受ける


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友人が先日10月22日、王宮付近を訪れた際にこのようなことがあったそうです。彼女は洗濯が間に合わず黒い服が無かったので赤地に黒色のチェックのワンピースを着用し、また哀悼の意を示すために黒い喪章リボンをつけていました。しかし王宮という多くの国民が追悼に訪れているロケーションだったため、街ゆくタイ人に「この場所でその色の服は良くないと思います。」と注意をして頂いたそうです。その後、他の方に「あなたは喪章のリボンをつけているから問題ないですよ。」と声をかけて頂いたらしいのですが、その場に相応しい格好をせずタブーである赤色を着ていたことを反省した、と話をしてくれました。例え外国人で知らなかっただけであっても、誰がどのように受け取るかは予想がつかないものであるということを理解して注意する必要があるということですね。

また他の友人が王宮の近くを歩いた際に、黒いワンピースを着ていたけれど少し華美なアクセサリーをつけていた為に注目を集めてしまったという話を聞きました。彼女は日本人ですが、タイ人にも良く間違えられることがあるそうで、おそらくタイ人だと思われてどうしてそんな格好をしているのだと反感を買ってしまったのでしょう。女性は服装だけでなく、アクセサリーやお化粧なども注意すると良いと思います。王宮は明日10月28日より観光客にも解放されるそうですが、もし近くに行かれる際には皆様もどうぞお気をつけ下さい。

 

 

タイで取るべき行動は?


タイ人の中では、明るい服を着ているタイ人を”不敬”ということで撮影してSNSで晒しものにしたり、その人に対して暴力をふるったりということも起きています。普通に生活していても、黒い服を着ていないというだけで注目を集めてしまうこともあるそうです。

外国人だからといって批判の対象にならないとは限りません。職場のタイ人によると、公の場では国王に敬意を示した行動をするべきだということです。お酒を飲んで大騒ぎをしたりパーティーをしたりするのはやめてほしいとのことでした。またあまりにも幸福そうにしているのも今の時期は良くないということでした。

 

 

 

バンコク市内はどんな雰囲気なの?


タイ政府は国民に30日間の娯楽自粛や適切な行動を求めましたが、経済活動への影響を懸念して企業に休業は求めませんでした。なので交通機関や、銀行、商業施設や病院、その他公共サービスなどはいつもと変わらず営業しています。全ての電子掲示板の広告は国王を追悼する画像になっており、街の中には追悼施設が多く設けられています。街の屋台で売られている服や小物はほとんどが黒ずくめです。また、コンサートなどのイベントは今後3ヶ月程度は全てキャンセルされました。結婚式など個人のイベントを延期するタイ人も増えているそうです。

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Siam Paragon

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Siam ParagonとCenterの間の噴水広場

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BTS Siam駅

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街では黒や白の服ばかり売られています。

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BTS Sanam Pao駅周辺

 

 

喪服期間はいつまで続くの?


今後どれくらいの期間プミポン国王の服喪が続くのかはわかっていません。国民にタイ政府が適切な行動を求めている期間は1ヶ月ですが、職場にいる多くのタイ人が1年程度は自主的に黒い服を着続けるということでした。実際に、1995年にプミポン国王の母親であるシーナカリン王太后が亡くなったときもタイ全土は1年間程度国民は黒や白色の服装を続けたそうです。旅行や滞在でこられる際には今後1年は注意した方が良いでしょう。

この度88歳で逝去されたプミポン国王は、70年という存命する世界の君主の中で最も長い在位期間を誇る人物だったそうです。街を行き交う黒い服に身を包んだタイ国民を見ていると、国王がどれだけ敬愛されているか実感できます。外国人であってもタイにいる限りは今回の出来事を真摯に受け止め、国王や国民に敬意を払って生活をしていきたいものです。

 

 

追記 喪服期間と新年を迎えるタイの状況について(2016年12月28日現在)


プミポン国王が逝去されてから2ヶ月が経過し、タイも新年を迎えようとしています。12月末現在、タイで着るべき服装の色の基準がかなり緩和されました。観光客であれば服装に制限は無く、王宮付近に行かない限りあまり注意しなくても大丈夫です。
もし、王宮付近にいく場合には服装には気をつけ、黒を基調にした服でいくとよいと思います。
政府が国民に適切な行動を求めている一ヶ月間をすぎたため、タイに住んでいる場合でも黒い喪服だけではなく、白やクリーム色、ダークブラウンなどの白黒の色であれば問題ないそうです。タイ人の服装を決める基準としては、まず政府から最低限の服装の制約を月に一回のペースで伝えられます。それを元に毎日流れるニュースで国王の体調を知り、その日の国王に合わせて服装を決めるとのことですので、タイで仕事をしているという方は知り合いのタイ人に服装の色を聞いたりするといいと思われます。

また、今年は国王崩御の年ですのでオフィシャルなイベントは開催できなかったのですが、新年からそういったものは増えていくそうです。
個人的に開くパーティは問題ありませんので、日本人として新年を祝ってもいいかもしれませんね。

 


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