コンサルタントインタビュー#1 タイで働く難しさ、その魅力とは|多田大樹


Posted on Jun 6, 2016



現在、アデコタイランド ジャパニーズディビジョンには3名の日本人コンサルタントが所属しております。今回の記事では、シニアコンサルタントの多田大樹さんにインタビューを行いました。

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多田大樹 / Daiju Tada

2011年立命館大学 法学部 卒業の後、日本の大手総合人材サービス会社で営業を担当。2014年よりタイにて、人材紹介サービスに携わる。人材業界一筋で6年目になる。


チームのお母さんのように面倒見が良くお茶目な大樹さんに、タイ移住を決めた理由や海外で働く難しさを訊きます。なお、インタビューはインターンの碓井詩織が行っております。

 

大手を辞めて海外就職をした理由とは


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だいじゅさん、日本にいらっしゃる時にはどんなお仕事をされていたんでしょうか?

新卒で入った会社では派遣会社での営業を3年間担当していました。大阪で事務系の派遣サービスを担当していて、法人向けの営業と担当している派遣スタッフのアフターフォローをしていました。大手通信系グループの統括と、大阪府東エリアの企業を受け持っていました。

新卒で日本で働かれて、どういうきっかけで海外転職を考えられたんですか?

新卒で勤めた会社で、海外で働けるチャンスがあると言われていたのですが、そのチャンスは若手に回ってくることがないと分かり先が見えなくなりました。入社から7年~10年目の社員が海外に駐在することが一般的で、更に駐在の期間も1年間と限定的でした。4年も海外行きを待ってられないし、1年程度では本気になれないという思いがあって、現地採用として海外に行くことにしました。

海外で働きたいという思いが湧き上がった理由を教えて下さい。

まず英語を使いたかったんです。今まで自分の人生の中でずっと英語に投資をしていて、回収しないともったいないと思いました。日本で働いてるときにはチャンスはありませんでした。勤めていた会社の海外支社で働きたいという思いもあったのですが、駐在員としてだと、国や働き方を自分で選べないことも選択する上で重要でした。会社におんぶにだっこでは自分の希望を適えられない「期待し過ぎだ」と思って自分でリスクを取り夢を叶える道を選びました

英語を使って海外で働くチャンスというとどの業種でも構わない気がしますが、再び人材会社に入られたのはなぜですか?

人材サービス会社を選んだのは、経験を生かした方が早く一人前になれるので、早く働きたいように働けると考えたからです。ただ、今から思えば、早く一人前になれるというのは、海外就職を甘く考えていたと思います。日本とタイで同じ職種だからといっても、まったく違う環境なので、思ったように進まないことが多いんです。人材サービス業界は好きなので、この業界を再び選んで後悔は全くしていませんが。

 

 

チャンスを掴み取るため、選んだのはタイだった


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どうしてタイだったんですか?

将来ビジネスをするためにチャンスがあると感じたからです。

チャンス”という言葉がキーワードですね。タイでないとだめだったんですか?

正直にお話をすると、タイでないといけなかったと言うよりは、消去法でタイが残ったんです。もともと英語はある程度出来ましたが、イギリスやアメリカで戦えるレベルではないと考えていました。ビザのことや、宗教、清潔感、気候のことを考えるとタイでの就業が魅力的に思えたんです。インドも選択肢に残ったのですが、実際にインドに行って生活をしてみて、食事が体に合わず断念をしました。

 

 

海外で働く難しさ、とは


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実際タイで働かれてみてどうですか?

僕はタイで一度転職をしています。一社目では全然だめでした。何が大変だったかと言うと、社内共有です。もちろん、社内にはたくさんのタイ人スタッフがいて、その人たちとのコミュニケーションが取れなかったです。言語の壁というよりも、常識の違いによるものが大きいです。前提条件が違う中で話し合いを進めていくので、どこかでお互いに納得できない部分が出ています。何が原因ですれ違っているのかを確認していく作業は、自分ひとりではできないので、何度も話し合いをしながら掘り起こしていくことになります。この作業には時間がかかりますし、他の業務を圧迫することになり、おざなりになりがちでした。しかし、この作業が重要で、おざなりにしていると、タイ人スタッフとの関係性も悪くなり、業務が進まなくなってしまいます。日本人がタイで働く意味は、日系顧客とタイ人スタッフの橋渡しになる意味があるにも関わらず、自分は目を背けてしまっていました。今思うことは、タイで働いてから自分が働いている意味を強く感じるようになりました。

転職されて、アデコに来られている訳ですけれど、アデコはどうですか?

アデコに来てからは自分の裁量権が増えました。人数の少ない中で日本人にしかできない仕事をみんなで協力をしていく必要があるので、一体感を感じます。業務改善などに積極的で、意見をどんどん言える。また、逆に今のあり方に問題があれば、注意もバンバンされます。自分のイメージしていた環境や役割がここにはあったと言えます。仕事は忙しいですが、納得して仕事しているので苦痛ではないです。

タイに来て良かった、と。
僕にとってはそうですね。そもそも失敗なんて無いと考えています。失敗してもそこから何を見つけ出すかが大事だと思います。前職ではタイ人スタッフとのコミュニケーションの取り方に悩みましたが、そこから学んだことはたくさんあります。上手くいかないことはたくさんあると思いますが、それは上手くいかない方法を見つけたと思うようにしています。タイはいいところですが、だれにでも良い国かはわかりません。日本と常識は違いますし、思った通りに物事が進まないことは日常茶飯事です。それを前向きに解決していくことが楽しいわけですし、そういったことを楽しめる方に向いていると思います。規定路線ではなく新たなレールを引くには、タイという環境は魅力的だと思います

[voice icon="/Upload/Content/S__6373414.jpg" name="Shiori" type="l"]前向きな姿勢が大事なんですね。今日はありがとうございました。[/voice]

 

 

編集後記


海外就職というと漠然とチャンスが広がっている、夢がある、というイメージがありましたが、もちろんそれだけではなく海外だからこそ上手くいかないこともあるということが分かりました。実際に海外就職、転職をされただいじゅさんだからこそ、コンサルタントとして求職者の方と同じ目線でいられるのだと思います。だいじゅさんの課題に柔軟に向き合い続ける姿勢を見習っていきます。

[caption id="attachment_2314" align="aligncenter" width="600"]interview-tada-daiju5 インタビュー風景。[/caption]

 


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