タイの経済・日系企業について思うこと│インターン体験記


Posted on Feb 6, 2017



私がバンコクに来て早1ヶ月経ちました。どこへ行っても日本語の看板があったり、すれ違いざまに日本語が聞こえてくるなどと、異国に来たにも関わらず日本が幅広く浸透しており驚きの毎日を過ごしています。今回はアデコタイランドのインターンを通して数々の日本人求人を知り、また、バンコクの影に見え隠れする日本社会を目の当たりにした私の感じたことを話していこうと思います。来タイしてくる理由は人それぞれですが、アデコでは年々求職者数が伸びておりバンコクを中心としたタイの日本人人材マーケットは拡大していく一方です。まず私が感じたことは、ここには日本人が住みやすい環境が整っているということ。私が住んでいたヨーロッパと比べると非常に楽です。しかしそれは町並みを見渡した表面上のことであって私も詳しくは知りません。自分なりにタイ経済などを調べてみたところ、英字新聞で興味深い記事を読みました。
目を引かれたのがそのタイトル:『Japanese doubtful of growth (日本企業の停滞)』(出典:Bangkok Post, 2017)。人材紹介会社で働く身としては全く逆の感想を持っていますが、実際はどうなんでしょうか。
 

2016年のタイの日系企業を振り返って


記事ではJCCB (Japanese Chamber of Commerce, Bangkok) がタイで働く日本人や 日系企業にとったアンケート結果(2016.11-2016.12)が綴られていました。2016年上半期は日系企業にとっても好調で、およそ70%の企業が業績が伸びたと答えており、タイの経済も回復傾向にあったそうです。2015年と比べても成長幅は大きく多くの企業が好調だったことが伺えますが、2016年下半期は伸び悩み、上半期と比べると成長度は下降の一途をたどっています。やはり昨年の国王崩御の影響が強かったことが予想されます。

 

2017年、タイの日系企業はどうなる?


約35%の在タイ日系企業はタイ経済が「成長する」と回答しており、比較的安定した経済成長となる予測を立てています。また、「変わらない」と回答している企業が45%もあります。80%にも及ぶ企業が「成長する」もしくは「変わらない」と回答しており、国王崩御の影響は想定されていたよりも限定的だったことが予想されます。企業別の今後の事業展開予想に関しては、「これからも規模を大きくする」と答えた企業33%に対し22%の企業が「事業縮小」と答えています。さらに、在タイ日系企業のほとんどがASEAN諸国に非常に高い関心を示しているようで、今後の展開に期待が高まっている様子が記事に書かれています。

また記事では現在タイが抱えている問題においても触れており、そのひとつに挙げられるのが技術や知識が備わった熟練労働者の人材不足です。特にIT業界や機械業界などの専門的な分野でのエンジニアが不足しており、生産管理職や研究開発者などの需要が高まっています。人手不足問題以外にも、インフラ整備や公共交通機関の発達など、タイではまだまだ発展途上な様子が綴られており、成長ののびしろがまだまだあるというようにも書かれていました。国王の崩御により、昨年後半は自粛ムードがあったため、内需に関しては著しく景気が悪くなっていたと思われます。

国内の需要が少なくなった影響も大きいですが、もともとタイの経済は輸出に大きく依存している部分が大きく、国王崩御の影響からは想定以上に早いペースで回復する見込みのようです。今後のタイは、ASEAN周辺国とも連携をしながら経済成長をしていく国だと考えています。みなさんも力強く成長をしているタイを、自分自身の目で見てもらえればと思います。

 

 

 

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