海外就職 ”ビザの取得要件の比較” で国を選択する 2│タイ政治経済


Posted on Jan 13, 2017



みなさん、こんにちは。
今回は前回に引き続き、東南アジアの各国でのビザの取得難易度について書かせていただきます。前回は、インド・インドネシア・シンガポールについて書かせていただきました。ビザの取得要件の比較(前編)はこちらから
各国政府が発表している公式の要件はもちろん、実際にはどうなの?という点を書かせていただきます。

本日は、東南アジアの中での人気が特に高いタイ・ベトナム・マレーシアの3カ国です。
では、さっそくどうぞ!!

タイ:多くの方にチャンスのある国


タイでは、政府が民芸品に関するものと、特定の技術職に関してはタイ国民以外への就労は禁止されています。例えば、美容師や仏像製造・帽子職人などです。(これらの仕事をタイですることを見たことはありませんが・・・)

一般的な日本人の方でも関係がありそうなもので言うと、肉体労働・ショップ店員・観光案内人などでしょうか。
タイでは国民の職業保護が強く、外国人比率は低い目に設定されています。
実質、日本人が働く場合は、日系企業や日本人を相手に仕事をする業界・職種が多いです。詳しくは、こちらをご覧ください。

タイでの外国人の就業に関しての制限は上記の場合の除けば、給与に関するもののみとなっています。BOI企業を除けば、外国人採用に関しては個人に支払われる給与が額面5万バーツ以上である必要があります。5万バーツはタイで生活をしていく上では、十分な額となります。
それもそのはず、安い給与で外国人が働くことができてしまうと、タイ人の雇用が奪われてしまうので、外国人の就業に関しては高度人材に限られています。(高度人材と言っても、5万バーツ以上の給与なので、あまり実感はありませんが・・・・)
実際は、新卒の方や最終学歴が中学校という方も多く就業されていらっしゃいます。

ちなみにBOIとは、Board of Investmentの略で、その会社がタイにあることによってタイにとってメリットのある会社に認められる特権となります。給与が5万バーツ以下で提示された場合は、その企業がBOIの承認を得ている企業かしっかり確認してください。
最近、入管管理局も厳しくなってきており、日本人であっても不法就労のため、強制帰国をさせられていることがあります。強制帰国をさせられた場合、数年間タイに入国できなくなりますので、十分にご注意をしてください。

個人の経験・スキルとは別ですが、一般的には会社側に「1人の外国人の採用のために、4人のタイ人を採用しなければならない」と言うルールがあるため、外国人雇用に関しては、上限があります。

ビザの取得要件という点では、制限がなく誰にでも開かれた国ですが、タイ就職は人気が高く狙っているライバル達も多いので、しっかりとした準備が必要となります。

学歴:不問
就業経験:不問
給与:5万バーツ/月(15万円程度) 以上

取得難易度:非常に簡単

 

ベトナム:急成長でなおかつチャンス広い


近年、日系企業の進出も多く見られるベトナムは、チャンスの大きい国です。国の発展に伴いビザの規制が厳しくなってはきていますが、今も多くの日本人の方が就業しやすい土壌が整っています。 ベトナム就職に関してはこちらから。

ベトナムでの労働許可証の取得条件は、非常にシンプルで学位と専門性の2点で考慮されます。ベトナム就職でのビザ要件に関しては、①学歴と②勤務経歴の2つです。

以下のうち、どちらかで大丈夫です。
①関連のある4年制の大学を卒業している。(もしくは、高等専門学校など)
②関連のある職種にて3年以上の正社員経験がある。

①の学歴に関して、「関連のある」という記述がありますが、実際はビザの担当官が理屈をこねくり回して、ビザ申請の資料を作成してくださると思うので、あまり気にしないでも大丈夫です。

②の職歴についてもですが、「関連のある」と記述がありますが、ここも担当官が理屈をつけて資料作成してくださいます。ただし、3年間の正社員経験を証明する必要がありますので、しっかり在籍証明書を取っておきましょう。

エンジニアである方に関しては、別の基準が適応されます。
その分野で1年上学び、3年間の就業経験があることが必要とされます。

近年、日系企業の進出も多く、日本人が多く求められているため、今後新しく海外就職に挑戦する方にとっては、非常にチャンスの大きな国となっています。ビザの要件に関しても、あまり厳しくないので、若い方の多くは是非、視野に入れていただきたいと思います。

同時に詳細規定が変更になる頻度が高いため、ご興味のある方はコンサルタントまでご相談ください。

学歴:4年制大学を卒業していることが望ましいが、就業経験が3年以上ある場合は不要
就業経験:3年以上あることが望ましいが、4年制大学を卒業している場合は不要
給与:なし

取得難易度:非常に簡単

 

 

マレーシア:長期的な就業に難あり


マレーシアでの就業ビザは2種類あります。短期的(1年未満)の就業のため取得するプロフェッショナル・パス(Professional Visit Pass)は、マレーシア以外の国ですでに雇用されている方が、マレーシア国内で一時的に仕事をするために取得するビザです。現地採用としてして働く場合は、こちらのビザではなく、エンプロイメント・パス(EP)を取得することとなります。

マレーシアはEPを取得するための、要件は複数あります。それぞれの要件自体は難しいものではないのですが、全ての要件を満たす必要があるため、少し厄介です。要件は①給与額②学歴③年齢④就業経験の4つです。

①給与額に関しては、5,000リンギット(12万円くらい)以上の報酬をえる仕事である必要があります。これは、タイと同様国内のマレーシア人の職を守るため、高度人材のみの就業を許可しているということです。(と、言っても12万円ですが・・・・)

②の学歴に関しては、短大以上の学校を卒業している必要があります。この点は、多くの国で4年制大学以上という要件を求めていることが多いのですが、マレーシアは短大以上(4年制大学・短大・専門学校)で構いません。

③の年齢に関しては、少し不透明な部分が多いです・・・
一般的には27歳くらいで、社会人経験を3年以上は経験している必要があります。ただし、IT関連の職種に関しては、23歳からでも取得ができるようです。経験職種と、就業する職種によって要件とされる年齢が変わってきます。
これは、マレーシア政府が力を入れている業界によって変わってきます。

④の就業経験に関しては、ポイントはマレーシア人ではできない仕事なのかということにあります。他の国と同様、マレーシアでも国内のマレーシア人の雇用が優先されます。この点に関しては、ほとんど心配をされる必要はないと思います。
肉体労働などでなければ、通常は日本人でしかできないという理由付けはできます。

これらのビザの取得要件は、少し厄介ではありますが、決して難しいわけではありません。
ただ、問題は5-10年ほどでビザの再発行ができなくなるということです。
マレーシアでは外国人の就業に関しては、「マレーシア人の育成のため、一時的に就業の許可を出している」というスタンスです。
つまり、5-10年も長く働くのであれば、その間にマレーシア人を育成してくださいというメッセージです。
何年間更新できるのかは、入管管理局の裁量なので何とも言えませんが、マレーシアの状況に合わせて変わるようです。

学歴:短大以上(大学・短大・専門学校)
就業経験:3年以上あることが望ましいが、業界によっては1年でも可能
給与:5,000リンギット/月(12万円程度)

取得難易度:非常に簡単

 

 

VISAの取得に困ったら、ぜひアデコタイランドにご相談ください!


ビザや労働許可証に関しては、国内で生活していると馴染みのないものなので、ご不安に思われている方も多いと思います。私も初めてビザを取得した時は不安でいっぱいでした。
しかし、実際ビザを取る時は企業の方もサポートしてくださいますし、するべきことをしっかり説明してもらえます。

不透明なことが多いですが、就職活動を実際に初めると一気にわかるようになってきます。
困った時は、わかる人に聞くのが一番です。悩む前に一度、ご相談ください!
では、また来週!!

ビザの取得要件の比較(前編)はこちらから↓
ビザ関連の記事はこちらから↓

 


Share to :

facebook twitter linkedin facebook copy

Leave a Comment: